資産状況(家計のバランスシート)のチェック / 家計診断の基礎
家計のバランスシート作成法では、通常は企業などが作成しているバランスシート(貸借対照表)をアレンジして、対象を個人の資産管理に役立てようというものです。自分の資産状況や負債状況は、中々わからないものです。ですが、こうやって家計のバランスシートを作ってみると、それを視覚的に理解する事ができます。是非試してみてください。別に難しい知識やスキルが要求されるわけではありません。家計診断にはこうした資産状況を調査することが大きく役立ちます。
家計のバランスシートとは一体何か?
家計のバランスシートとは企業における「貸借対照表(バランスシート)」とよばれるものを一般家計にも導入するというものを指しています。このバランスシートを作ることで家計診断における家計資産の状況を把握するために利用します。
まずは、A4程度の紙を用意してみてください。そして紙を縦において大きく「T」という文字を書いて紙を左右に分割していきます。左側が「資産」の項目で右側が「負債」「資本」の項目となります。
家計のバランスシートの場合「資本」というものが実際のところ不明ですので、先に資産と負債を計算してから資本を計算するようにします。
資産:家計が保有しているすべての資産(借金で購入したものも含む。現在価値に修正する)
負債:家計が背負っている借金の額(住宅ローンや奨学金ローン、クレジット負債なども含む)
資本:家計における賞味の財産総額
ステップ1:資産の項目を作る
まずは、資産の項目を作りましょう。大きくは「現金」「預金」「耐久消費財(現在価値)」「住宅(現在価値)」「土地(現在価値)」「株式(現在の株価)」「債券」などが挙げられます。しつこく現在価値と書いているのは、こう書いている資産はすべて時価がでているからです。これらは時価で計算します。耐久消費財のうち売却できないものは価値0としてもかまいません。T字の左側に書きます。
例によってAさんの家計に登場してもらいます。
現金:10万円
定期預金:200万円
株式:800万円(現在の株価)
債券:300万円(国債)
生命保険:200万円(解約返戻金部分)
土地:2000万円(評価額)
家屋:1500万円(評価額)
合計額:5010万円
ここで計算された5010万円がAさん宅の資産となります。ここだけ計算すると「金持ちじゃない?」と思うかもしれませんが、これは借金で購入したものも含まれています。そこで次に、Aさんの借金の項目を作っていきます。
なお、土地や不動産の資産価値は日々変化します。正確に知るためには、無料でできる不動産の価値査定サービスなどがありますので、そういたサービスを利用してみるのも良いでしょう。「最大20社への不動産無料査定サービス」などが代表的です。
ステップ2:負債を計算する
負債にはカードローンや住宅ローンのほか、クレジット払いの残高などあらゆる借金を計算しておきます。T字の右側に書きます。
クレジット残高:20万円(リボ払い)
奨学金未返済残高:150万円
住宅ローン残高:2400万円
合計額:2570万円
ここで計算した2570万円がAさんの負債ということになります。最後にこの資産と負債をあわせていきます。
ステップ3:資本の額を計算する
資本の額は「資産」-「負債」となります。Aさんの場合5010万円-2570万円=2440万円が正味資産ということになります。(マイナスの場合は純粋な借金額となります。)。どうです?プラスでしたか?プラスなら、まだあなたは債務超過に陥っていない事になります。逆にマイナスとなった場合、あなたは現在債務超過の状態にあります。この状況を早急に見直す必要があるでしょう。
バランスシートを健全にするために
まずは、資産項目から見ていきましょう。資産を二つに分けます。@「流動資産」とA「固定資産」です。分類の方法ですが、
「流動資産」・・・短期的にキャッシュ(現金)化できる資産。(会計上は1年以内ということですが、個人のものですので、そこまで厳密にはやりません)主な流動資産としては、「現金・預金」「小切手」「受取手形」などが入ります。また、「株式」や「投資信託」などにおいて上場モノは流動性が高いのでこちらに入れておきます。
(例)
現金
定期預金
株式
外貨預金
「固定資産」・・・短期的にキャッシュ(現金)化できない資産。基本的には土地や非上場の株券・車などが入ります。
(例)
マンション
自動車
骨董品
土地建物
保険の返戻部分
年金原資 など
次に、流動資産の中身を二つに分けます。
【無リスク資産】
預金・国債(完全に無リスクというわけではありません)など
【リスク資産】
株式・不動産など
これで、資産の区分が終わりました。これから、これの分析に入ります。まず、流動資産と固定資産のバランスですが、これは人にもよりますが、流動資産の割合は「予見される支出額」と「緊急に出費しなくてはならない支払額」の合計を用意していれば、十分です。
この時「予見される支払い」というのは、生活費(前頁費用合計額)です。また、緊急時の為に、その2〜3ヶ月分程度の流動資産を持っていれば良いと思います。(ただし、世帯人数が増えるとその分緊急な出費の額も増えるので多少多めに持っていてもかまいません)そして、残りを出来るだけリスク資産の購入に振り向けるようにしましょう。(リスク資産の許容割合もその人それぞれのリスク性向というものがあるでしょうからそこはご自分の判断でお願いします。)
また、将来のライフ&マネープランにおいて必要とされるお金(子供の教育費、家の修繕費用)などは、短期で使うお金ではありませんが、なくなっては困るお金ですから、そちらは銀行預金などの安全資産に振り向けておいたほうがよいでしょう。
あとは、お分かりだとは思いますが、リスク資産は富を生む資産ですが、車や持ち家はいずれ劣化したり、富を外に出してしまうものです。車や家は将来的に現金を支出する要因とはなっても、キャッシュを生み出す要因とはなりにくいです。このような面から、車や持ち家の資産割合が高い人は債務超過となっていなくても注意が必要です。
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