証券会社のレーティングとモラルハザードについて
06年02月13日
証券会社がレーティングというものを提示して各銘柄の株価に大きな影響を与えることがある。よくニュースなどでも「メリルリンチ日本証券が○○株の目標株価を上方修正し、OPに。 この影響で○○株はストップ高の××円・・・。」という報道を耳にされる方も多いと思います。
しかし、このレーティングというのは、一種の株価操作という気がしてならない。レーティングを発行するのが、自己での株式売買を禁止されている機関であるのならば問題はないであろうが、ほとんどの会社が「自己売買部門」というものを持っています。
先日のみずほ証券のジェイコム株誤発注の件を見ても機関投資家は相当な規模で自己売買を繰り返しています。
このレーティングというシステムは個人投資家に注目銘柄を与えてくれるという点でメリットは大きいと考えているが、やはり自己売買部門を持つ証券会社が発行するというのが、モラルハザードを引き起こす可能性が非常に高いと考えています。。
先ほどの例で言えば、レーティングをOPに格上げする前に自己売買部門が当該銘柄を購入しておけば、ボロ儲けができる。単純にその行為が禁止されているとしても、例えば、そなんらかの事情で株価を維持したいときや下げさせたいときなど、様々な場面でレーティングが悪用される可能性があるというわけです。
こう考えると、レーティングの発行というものはもっと慎重にするべきだと考える。 |